海水取水ポンプ

岩手県山田町船越魚港様

波の影響を軽減するため防波管と、海洋生物の付着を抑制するための遮光管を取付けた取水・圧送システムをご提案。

　東日本大震災で甚大な津波被害となった三陸沿岸。山田町は岩手県宮古市の南隣に位置しており、２年以上経過した現在でも津波の被害は予想以上に残っています。
今回、弊社で請けさせて頂いた設備は水産施設の建設に伴う“海水取水ポンプ”です。

　震災前は陸上ポンプで海水を施設へ供給していましたが、ポンプ小屋が津波により流されてしまいました。弊社で提案させて頂いたシステムは、湾に面した堤防に設置する深井戸用水中モータポンプによる取水・圧送システムです。

　波の影響を軽減するため防波管を設置し、取水スクリーンには当社のノウハウである海洋生物の付着を抑制するための遮光管を取付けています。

ポンプ本体に電気防食のためのアノードを取り付けた海水専用のポンプを選定。
システムの材質は「ＳＵＳ３１６ＬとＡＩＳＩ９０４Ｌ」の組合せで耐腐食性に優れています。

揚水管には更に耐腐食性に優れているＦＲＰ管HZCM PIPE(日立造船ｺﾝﾎﾟｼﾞｯﾄﾏﾃﾘｱﾙ㈱社製）125Aを採用。国内で生産していることから、長さも自由に選定できる強みがあります。（9.5m 定尺設定もあり）

　設置台数は２台で通常は単独交互運転。メンテナンス用として当社独自のバイパス管を利用した逆洗機能により水中ポンプ及び吸込み部に付着した藻や貝類の洗浄ができる付加機能を持っています。

まだまだ復興の途上とは思いますが、一日も早く地元住民の方々が安心して生活できる“笑顔あふれる町づくり”に今後とも協力させていただきたいと心より願っております。