翌朝、開梱、点検の後、パワーケーブルの接続作業を開始。現地ではカートリッジ式ガスト―チが手に入らず、ガソリントーチを使用するが全く慣れない。途中からプロパンガスを借りられほっとする。
梱包材は近隣の村の人達があれよあれよと言う間に持って帰ってしまった。薪になるようだった。

中国事務所スタッフはおかもとポンプ中国メンテナンスセンター（江蘇省Shuyang市）で、ポンプの分解・整備を行っているが、据付作業に携わるのは今回が初めて。安全指導に気を使う。
幸いにも、作業者 ・クレーン車のオペレータともにポンフ設置の経験が豊富でスムーズに挿入作業が進んだが、予想通り、途中深度192mの井戸ケーシング異径ポイントにポンプが乗っかり、挿入がストップ。何度か挿入を試みる時にワイヤーが大きくたるんだ。中国側は吊バンドをシャックル構造に改造した事に初めて納得してくれた。
65A×3mフランジ式揚水管 82本の据付は最後の一本を残して2日目を終了した。

3日目の朝は、かじったボルト・切れたパッキングを町に買いに行く事から開始する。
現地側は予備のボルト・ナット・パッキングを準備していなかった。
その後、最後の一本を挿入して、吐出曲管は据え付けしようとしたところ、井戸ケーシングへの掛りが数mmしかない事が発覚。20mm厚のソールプレートを急遽製作する事に。3時間工事をストップする。

試運転のための発電機の準備は開発会社様の分担だったが、お客様は手配していなかった。急遽当社に手配の指示となった。別の中国事務所メンバーが重慶に発電機の借り出しに走り、午後8時から試運転を開始、無事引き渡しを完了した。重慶市内に戻ったのは夜12時近かった。

今回初めての中国でのポンプ設置工事でしたので、うまく打合せが出来ず、現地で治具の追加工やソールプレートの製作、発電機の手配などで、かなりの時間の口スがありましたが、重慶のお客様、施工にあたった井戸業者さん、中国事務所スタッフ、皆さんで協力しあってあせらずに施工が出来、無事に引渡しができた事は、おかもとポンプにとって、貴重な経験と自信になったのではないかと思います。

中国温泉市場での当社の据付工事が数多く実現できる事を願いつつ、
日本への帰国の途に就きました。