外務省の経済社会開発計画(無償資金協力)エチオピアへ行ってきました。
外務省の経済社会開発計画(無償資金協力)の案件で、弊社のタンデム式ソーラポンプが採用されました。
今回、施工主の株式会社利根エンジニア様から技術者派遣の依頼がありましたので、エチオピアで据付指導を行いました。
初めてのエチオピア
据付指導を行った現場はエチオピアのアファール州に位置し、ちょうどアフリカ大地溝帯(グレート・リフト・バレー)の底にあたります。
周囲は見渡す限りのサバンナで、日中はかなり暑く熱風が吹き荒れ砂嵐が頻繫に発生します。
全身砂まみれになり、暑さと熱風で体力を奪われ、なぜこんなところに来たのだろうと後悔しました。
今回のミッション
今回のミッションは、既設井戸のポンプをタンデム式ソーラポンプに入れ替えることです。井戸の近くにソーラパネルを設置し、太陽光で発電した電力でポンプを動かします。
ただし、ここはアフリカです。配線ミスで規定の電圧が出なかったり、エチオピア人の設定ミスでポンプが動かなかったりと毎日山のように問題が発生しました。
しかも、毎日少しずつしか作業が進まず、このままでは永遠に日本に帰れないのではないかと不安になった夜もありました。
エチオピア人と議論を重ね、現場に通うこと1週間。 ようやくポンプが動きました。水が出る瞬間はほっとしました。
設置完了後
住民に話を聞くと、今までは発電機でポンプを動かしており燃料代がかかるので、1日に数時間しか動かせなかった。ソーラポンプにすると日中はいつでも水が手に入るので便利になったと言っていました。
そのような話を聞くと、今までの苦難の日々が報われたという安堵感と、与えられた使命を果たすことができた充実感で満たされました。
技術者として、エンドユーザーから直接意見を聞ける機会は滅多にありません。
現地人の嬉しそうな顔を見ていると、エチオピアへ来て得るものは大きかったです。
意外なものが・・・
意外かもしれませんが、エチオピアには温泉があります。工事終了後、エチオピア人と温泉へ行きました。川沿いの岸から40℃くらいの温水が湧き出ており、プールで泳ぐことができます。
エチオピア人と仕事のことやお互いのことなど英語で語り合えたのは、よい思い出になりました。ただ、そばの川にはクロコダイルがいてたまに人を襲うそうなので、川で泳ぐのはやめておきました。
エチオピアに行って感じたこと
今回は2週間の出張でしたが、アフリカの水事情を肌で感じることができました。同時に、水を必要としている人が今もたくさんいて、弊社のタンデム式ソーラポンプが活躍できる場所が多くあることが分かりました。
弊社は、これからも積極的にタンデム式ソーラポンプの普及活動を行って参ります。
技術部
2022.05