防災用手押しポンプZO-Ⅲ
熊本 肥後銀行 様
熊本の“肥後銀行”様に防災用手押しポンプZO-Ⅲを据付~民間企業で防災井戸を設置するのは全国初の試み~
熊本地震の際に断水が長期化したことを踏まえ、災害時の生活用水を確保するために肥後銀行様が設置を進めていた防災用井戸が完成し4月4日、熊本市中央区の渡鹿支店で開水式が行われました。熊本地震を受け、同支店を含む県内10カ所に設置。災害時に行内で利用するほか、地域の給水拠点として開放する予定だそうです。
熊本市内では地震発生から2週間断水が続いた。
飲み水はペットボトルの水でなんとか凌いだがトイレの水は流せずに困った、生活用水の大切さを実感したとの声が多く聞かれました。
人口約74万人の同市は、上水道のすべてを地下水で賄っているそうです。
震直後、水道が途絶える中でも井戸を使う銭湯は営業を続けたといい個人や事業者が所有する井戸には水を求める人が並んだという。
井戸の掘削は一般社団法人の全国鑿井協会九州支部が請負った、2月に入り掘削が開始わずか2ヶ月弱で10本の井戸を掘り上げた。
熊本と言えば湧水で有名で綺麗な水が豊富で水位も高いというイメージだが、今回の10本の井戸では普通の手押しポンプで水を汲みあげられる水位の高い井戸は半数の5本という結果になった、残りの水位が低い 5本を当社が開発した全揚程50mを誇るDWC-4Ⅲシリンダーを使用、施工が完了した。
DWC-4Ⅲシリンダー(最大揚程50m)
掘削中も「防災井戸」が出来る事をお知らせ
肥後銀行事務センター | 熊本市西区 | 7m据付 | 流通団地支店 | 熊本市南区 | 7m据付 |
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上熊本支店 | 熊本市西区 | 12m据付 | 渡鹿支店 | 熊本市中央区 | 24m据付 |
京塚支店 | 熊本市東区 | 28m据付 | 秋津支店 | 熊本市東区 | 12m据付 |
須屋支店 | 合志市須屋 | 20m据付 | 宇土支店 | 宇土市南段原町 | 7m据付 |
松橋支店 | 宇城市松橋町 | 7m据付 | 八代支店 | 八代市北の丸町 | 7m据付 |
支店別の据付深度(井戸水位の目安)
私たちの暮らしに欠かせない“水”電源を必用としない手押しポンプなら災害時に断水で水道が使えない状況でも水源から人力で水を確保することができます。特に重要なトイレ、そして洗濯などの生活用水として利用することで生活環境を衛生的に、更に初期消火用水として使用することで火災による二次災害の軽減も期待できます。熊本地震直後には弊社ではわずかな救援物資を積載して熊本県下に据付済みの手押しポンプの巡回点検を実施しましたが、壊れて動かない手押しポンプはありませんでした。その一方で小学生が登校前の早朝と下校後にプールに水を汲みに行くのが日課となっている現状やまた、プールからトイレの水源を確保しようとした子供が余震でプールに転落した等のお話も聴かされました。
産経新聞社によると同行の甲斐隆博頭取は「私たちは熊本地震でさまざまなものを失ったが、経験と災害への気づきを得た。水の大切さもその一つ。防災井戸は地元金融機関としての事業継続と、地域への生活用水の提供の目的を兼ねて整備した。井戸が教訓を語り継ぐ場にもなってほしい」と語ったという。
また大西一史熊本市長は「真に災害に強いまちづくりを実現したい」と述べ、5月の連休明けをめどに、協力を得られた事業所と、井戸の利活用に関する協定を結ぶ予定だという。
今年の4月14日で熊本地震から1年が経過しました。
犠牲者は震災関連死を含めると225名、まだ47,000人以上の方が避難所生活をされているという報道がありました。
被災地の1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。