国際協力機構 アフリカ地域 村落飲料水管理研修員様をお迎えしました(2024)
11月12日、11月22日に国際協力機構(JICA)によるアフリカ地域 村落飲料水管理研修員の皆様が来社されました。研修員の方々は、主に各国の中央・地方水衛生省等にて水インフラを担当されている行政官で、ほか水科学研究者もいらっしゃいました。
11月12日はアフリカフランス語圏9か国(ブルキナファソ、中央アフリカ共和国、コートジボワール、ジブチ、ガボン、マダガスカル、マリ、セネガル、トーゴ)から来社
11月22日はアフリカ英語圏7か国(スーダン、エチオピア、ケニア、マラウイ、ウガンダ、モザンビーク、ルワンダ)から来社
両日とも研修の冒頭において、当社がODA事業に携わってきた歴史について説明いたしました。また、2016年のケニア訪問時、そしてその後のエチオピア訪問時にも、岡本社長より、国の将来を担う子どもたちを水汲みの労働から解放し、教育を受けられるよう訴えてきたことをお話いたしました。
続いて、水中ポンプの基礎知識、技術知識に関する講座を実施し、水中ポンプ・モータのカットモデルを用いて内部の仕組みや材質などを説明いたしました。研修員からは、インペラの材質と使用する水や環境との関係、井戸の掘削の深さ、ポンプの逆止弁、ポンプへの砂の混入の可能性、モータ外周の流速などについて質問を受けました。また、24時間稼働させているポンプが頻繁に故障するという課題や、1800本の井戸(手押しポンプ付き)を農業・発電用に電動ポンプに変更する計画があることも伺いました。
その後、工場内にてポンプ部品の説明を受け、組立や性能試験の見学を行いました。
最後に、当社敷地内に設置されているタンデム式ソーラーポンプシステムの操作を体験していただき、多くの質問が飛び交いました。
感想
研修員の方々は1か月以上日本に滞在、日本の上下水道事業、飲料水処理技術や水質管理・給水設備の維持管理についても学ばれ、自国の村落における安全な飲料水供給や衛生分野の課題解決に役立てられるとのことです。当社での研修をアフリカ村落給水の技術的側面で役立てていただきたいと願うと同時に、当社のタンデム式ソーラーポンプシステムをさらにアフリカ諸国に広める努力の必要性を感じました。また、質問の中でアフリカでの部品の購入の可能性について多く聞かれるのは、ご自身のコミュニティで維持管理をしていきたいという考えの表れだと感じ、コミュニティ運営にぜひ協力したいと思いました。
企画・海外部 西嶋